生酛(きもと)造りの日本酒を一度飲んでみたいと思い、買った日本酒。
数馬酒造の竹葉(ちくは) 生酛純米 奥能登。
720ml、1400円(税抜)。
米・水・酵母すべてが能登産の純米酒。
能登の海岸に漂着した海藻から抽出した酵母を使用している日本酒で、社員のチャレンジによって生まれた、独特の味わいを持つお酒。フランスのトップソムリエに評価されたことから、発売から半年で完売したことで一時評判になった日本酒です。

ホームページを見て知りましたが、加賀の棒ほうじ茶を純米酒に漬け込んだリキュールも造っていて、面白い酒蔵です。社員が一つ醸造タンクを受け持ち、自分で造ってみたいお酒を試してみるという、チャレンジができる酒蔵のようです。
また、地元の原料でお酒を造る努力もしていて、耕作放棄地を開墾し水田に変え、そこに米の栽培を行うという、「水田作りからの酒造り」に取り組んでいるようです。

酵母の海藻を使い独特の味わいを出しているらしく、一般的な生酛造りのお酒とは少し違うようです。
生酛造りとは、酒米を発酵させる酵母を造る過程(酒母=しゅぼ造りといいます)で、天然の乳酸菌を使う製造方法です。
通常(市販されている日本酒の9割)は人工的に作られた醸造用の乳酸を添加して酵母を発酵させますが、これだと2週間で酵母ができるのでコストが抑えられます。
その一方で、天然の乳酸菌を取り込む生酛造りは、1カ月かかり、しかも人の手がかかるのでコストがかかります。しかし時間をかけて造るため、乳酸菌が乳酸以外の様々な成分を生み出し、濃醇な酒質になり、独特の味わいができます。

飲んでみた感想は、甘みに特徴のあるお酒です。
砂糖のざらめの香りと甘みがしました。綿あめの味や匂いがするともいえます。
買ったお店のポップには「ぶどう果汁のような柔らかな味わい」と書かれていましたが、確かにぶどうのような気もします。
普段、生酛の日本酒は飲まないので違和感がありますが強く、飲み慣れたら段々美味しく感じるようになる日本酒なのかなと思います。
生酛といえば、天狗舞と大七が有名なので、機会があれば飲んでみたいと思います。

独特の味わいのある生酛ですが、つまみにおすすめなのが焼き鳥缶らしいです。甘みのある焼き鳥のたれと生酛のお酒は特に相性がいいようです。
バターおかきもおすすらしく、同じ乳製品(乳酸を使ったもの)ということで、間違いないらしいです。バターやクリーム、チーズを使った料理とも生酛造りのお酒は相性がいいらしいので、じゃがバター、舞茸や鮭のバターソテー、たらこバターを乗せたパンやパスタなども合うのかもしれません。
コメント