年末になるとスーパーの鮮魚売場で見かける機会が増える、小鯛のささ漬け。
普段は真空パックのような透明の袋に入って売られていますが、年末になると、お正月用に小さな樽に入ったささ漬けが売られます。


小鯛のささ漬けは、福井県の若狭を代表する名産品として知られています。
若狭湾で穫れた新鮮な小鯛(レンコダイ)を素早く捌き、塩と米酢で味付けしたものです。

杉樽に入っているのは、その製造過程で杉樽を使っているからでしょうが、杉樽を使うことで杉の樽が余分な水分を吸収し、旨みを凝縮します。その過程で殺菌効果のある笹の葉を入れるようです。
若狭湾周辺では、京の都に海産物を献上してきた歴史があり、ささ漬けの食文化が以前からあり、小鯛の他にきす・のどぐろ・あじ・さよりのささ漬けもあるようです。
小さな樽ですが結構な量があります。

わさび醤油で食べるのがスタンダードな食べ方のようです。

ささ漬けは初冬の食べ物というイメージが強く、お歳暮に送られることもあるそうです。鯛が縁起ものだからでしょうか、正月に食べることも多いようです。
原料の小鯛(レンコダイ)の漁は8月中旬に解禁になるそうですが、初冬のころが最も脂がのって美味しく、冬に捌いて漬けるのが一番味が良くなるのだそうです。

食べ方としては、手毬(てまり)寿司、カルパッチョ、和風パスタ、しゃぶしゃぶ、お茶漬けなどがあります。

ちょっと変わったものでは、上杉商店のホームページのレシピに「ささ漬け豆腐カプレーゼ」というものが載っていました。
スライスした豆腐の上にトマトを乗せ、その上にささ漬けを乗せ、オリーブオイルと黒胡椒を、お好みでハーブやソルトを添えて食べるといったものです。
白ワインと合いそうです。

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