3月になるとスーパーの魚売場に並ぶようになる、ほたるいか。
これを見ると春が近づいてきたと思います。
酢味噌を付けて食べるのが定番ですが、甘辛く軽く煮込んだり、アヒージョにするのもおすすめです。
知り合いの魚屋さんに聞いたところ、バーナーで軽く炙ると香ばしさが出て酒の肴に最高なのだとか。

栄養価が高く、抗酸化作用のあるビタミンやタウリンが多く含まれていて、脂肪肝の防止を期待できる食材としても知られています。
スーパーではラベルに「生食用」と書かれていますが、獲った後にすぐ茹でているので「生」ではありません。内臓に寄生虫がいるので生で食べることはありませんが、げその部分だけ生で食べる「竜宮そうめん」という食べ方なんてものも富山にはあります。
ほたるいかといえば富山県が有名ですが、スーパーで売られているものは兵庫県産のものも多いです。
富山県では3月になると漁が解禁されますが、兵庫県では1月から漁が始まり、早い時期にスーパーに並びます。産地は他にも鳥取、京都、福井でも盛んに水揚げされているようです。

ほたるいかの生態は不思議で、1年しか寿命がなくメスは綺麗な青色に光ります。明るく光るのに熱が出ない「冷光」というタイプの発光をし、光る理由は相手を驚かすため、体を隠すため、会話をするためと3つあります。
光で身を隠すというのが面白いところで、昼間に上から降ってくる太陽光を体に受けて、それを上手く調節して下に光を放って身を隠しています。
光をすべて受け止めてしまうと下にいる魚から存在が分かり捕食されてしまい、逆に放つ光が強過ぎればかえって居場所がバレてしまいます。太陽光を受け流すといった感じで、程よい光を出すことで外的から身を守っているのだそうです。
メスは産卵後まもなく死に、オスはそれよりも一ヶ月ほど前に死んでしまい、寿命は1年と短い命です。
コリコリとした食感が好きではない人は、目を取って食べるといいそうです。

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