大阪の食といえば、コナモン。
気軽に食べられる場所があるということで、大阪を1日散策した時に行ってみました。
場所は大阪梅田にある阪神百貨店の地下1階。
フードコートとなっていて、粉もの以外のお店もあります。

訪れたのは2022年3月14日の夜で、この時はコロナのまん防が再延長されている時期で空いていました。

その中にある、阪神名物いか焼きに立ち寄りました。

いか焼きとデラバンを注文。
いか焼きが154円、デラバンが209円。
いか焼きは、秘伝の出汁とこだわりのメリケン粉、カットしたイカを練り合わせ、熱した鉄板で一気に上下で焼き上げたもので、
デラバンはいか焼きに玉子が入ったものです。
他にもネギいか焼き、明太チーズ焼き、デラバンにネギの入った和風デラもあります。

味は、出汁の効いた小麦粉とイカを混ぜて焼いてソースで味付けしたシンプルなものですが、
イカの触感がよく、普通に美味しいです。
デラバンは玉子でふっくらしてこれまた美味しかったです。
テイクアウトで5枚、10枚と買っている人が結構いたのが印象的でした。
夕飯の一品なのでしょうか。
昭和32年(1957)から販売され、以降人気の行列の絶えない大阪梅田の名物ですが、
コロナのまん防延長期間だったこの時は並ばずに買えました。

スナックパークにはこうした立ち食いで気軽に食べられるスペースがあり、お店もいろいろです。
ラーメンに蕎麦、うどん、天丼に焼き肉丼、寿司、オムライスやカレーにアジア料理、そしてコナモンのお好み焼き、たこ焼き、いか焼き、焼きそばのお店があります。
ワンコインの料理やサク飲みというお酒とつまみのセットもあり、百貨店の店内にしては気軽に食を楽しめる場所です。

1日歩きまわってビールが飲みたかったので、ビールの提供をしている隣のちょぼ焼きのお店に行きました。

ビールにちょぼ焼き・たこ焼きがついている阪神セットを注文(720円)。


ちょぼ焼きは一説にはたこ焼きの元祖といわれており、大正時代に駄菓子屋で子供用のおやつとして売られた粉ものの食べ物です。
こんにゃく、ねぎ、しょうが、天かすが入っていて、味は特に特徴はないのですが、こんにゃくの触感とショウガのアクセントがよく、お酒の進む料理でした。

いか焼きとちょぼ焼きという、普段では食べられないものを食べることができました。
大阪の食といえば、お好み焼き、たこやき、うどん、いか焼き、串カツが有名ですが、その主原料はすべて小麦粉です。
戦時中の食糧難の中でお米の代用として小麦粉ですいとんを作って飢えを凌ぎ、戦後に大量にアメリカから小麦粉が輸入されたのが、大阪で広まった理由と言われています。
更に遡ると、大阪のコナモンの歴史は千利休が茶の席で小麦を溶いて焼いたのが始まりとも、その遥か前の奈良時代に伝わった三輪そうめんともいわれているようです。
(当時は小麦粉は高価で庶民が口にできるものではありませんでしたが)
そんな馴染みのある小麦粉と江戸時代から発達した昆布の出汁文化が合わさり、戦後いろいろな形で粉もの料理が広まったのでしょう。
今回は大阪のコナモンから阪神名物いか焼きとちょぼ焼きをいただきました。
気取らず気楽に食べられるのが、大阪の食の良さなのだと思いました。

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