大阪を食を一言で表すのなら、出汁文化。
そう言っても過言ではないと、大阪を旅して、大阪のことを調べて思うようになりました。
お好み焼きやたこ焼きなどの粉ものも、出汁があっての食べ物。
そんな風に思います。

さて、そんな出汁を手軽に、そして身近に食べられるということで、2022年3月に大阪1日観光をした時に、道頓堀今井にお邪魔しました。
江戸時代から続く老舗で、元々は芝居茶屋でそれが楽器屋になり、その後うどんのお店になったようです。

看板メニューのきつねうどんを頼みます。

きつねうどん880円

柚子胡椒を入れるのがおすすめと店員さんい言われたので、かけてみました。

食べてみると、繊細で薄味ながらもしっかりとした味わいがあるおつゆと、ふっくらとした油揚げが美味です。
柚子の爽やかな香りも上品な出汁と合います。

昼に居酒屋で一杯飲んでしまったので、繊細な味わいは分かりませんでしたが、それでも上品な風味を楽しめました。

大阪の出汁文化は、江戸時代に北海道から昆布が運ばれるようになったことから始まりました。
当時それまで敦賀や小浜に陸揚げされていた昆布が、北前船の大型化により下関経由で大阪まで運ばれるようになると、大阪は昆布の集積地となり、昆布の加工が発展し、昆布出汁が使われるようになりました。
出汁用の昆布の他にとろろ昆布やおぼろ昆布なども加工され、大正から昭和初期には昆布の加工業者が150軒余り集まるほどの盛況でした。
輸入品の刃物よりも切れ味が良いと江戸時代に評判だった堺の包丁も、昆布の加工の発展に大きく貢献しています。

大阪ではワンコインのうどんでも出汁にこだわるほど、出汁は重要視されているのだそうです。
一口に昆布と言っても品種によって味が異なり、また獲れる浜や水深、厚みや長さによっても味が異なります。
そして獲れてから寝かすと、より良くなるのだそうです。
湿気の多い大阪で寝かすとより熟成するのだとか。
奥が深いです。
うどん屋は出汁にこだわるだけあって、うどん屋の丼やおでんもこれまた美味しいのだそうです。
大阪に行った際には、是非とも参考にしてみてください。

コメント