皆さんは図書館を利用することがあるでしょうか。デジタル化の進んだ現在では図書館は過去の産物というイメージがあるかもしれません。また古本を手にすることに抵抗のある人もいるかもしれません。ですが図書館は、情報源としてはまだまだ利用価値がありますし、なんといってもお金がかかりません。
僕自身、30代の半ば頃から図書館に通うようになり、今でも定期的に利用していますが、多くの恩恵を受けています。税金で運営されている公共施設ですから、納税者としては少しでも自分の成長に役立てたいものです。
今回は自分なりに考える図書館を使うメリットを書いてみました。自己投資に興味のある人も、暇で休日を持て余している人も参考にしてみてください。
無料で利用できる
図書館の何が凄いのかといえば、無料だということです。無料で本を読み、借りることができます。しかもその種類は豊富です。新聞に雑誌に漫画に小説に絵本。評論や学術書、専門的な本、図鑑、辞書、会報など、様々な種類の書物が置いてあります。これら全てを無料で読むことができるのです。利用しない手はないでしょう。
一口に新聞といっても、大手各紙の他に業界に特化した新聞もあります。雑誌も政治や経済やなどの社会人にとってためになるものから、法律などの難しいもの、科学や歴史など馴染みのあるもの、料理やファッションなどの気楽に読めるものまで、幅広く置いてあります。知識を増やすだけでなくトレンドも知ることができます。
大きな図書館を利用すべき

注意すべきことですが、大きな図書館を利用しましょう。図書館と名のつく場所であればどこでもいいというのではなく、設備の充実した大きな図書館を利用すべきです。区や市の「本館」といわれる図書館がそれで、「分館」といわれる小さな図書館は本が少ないのでおすすめできません。本館なら本の量が多いだけでなく、本を読めるスペースが広く、資料室や自習室もあります。
様々な本を落ち着いた空間で読むことができ、また借りた本を自習室で集中して読むこともできます。気になる箇所をメモしておくと、後々役に立つことがあるのでおすすめです。大きな図書館なら自習室も無料で使えて有意義な時間を使うことができます。パソコンで検索したりDVDなどの映像資料も利用できるので、充実した施設を使うとそれだけ大きなメリットがあります。
図書館は情報源

先ほど新聞や雑誌の話をしましたが、図書館は大事な情報源です。デジタル化が進んだといっても、まだまだ紙媒体の本には情報価値があります。ネットと違って最新の情報を得れたり、リアルタイムで情報を得ることはできませんが、過去の情報は沢山保管されています。
特に10年以上前に出版された本には電子書籍が出ていないものが多く、紙ベースでしか読めません。新聞や雑誌でも未だに紙媒体をメインにしているものが大手にもあります。そうした情報に関しては、図書館は利用価値があります。
時代を問わず読まれ続けている名著や、学界やその業界で評判のいい人が書いた作品を集めた全集なども紙媒体が多いです。過去の出版物は著作権や出版権などの兼ね合いで電子書籍のできないものがあるので(著者が亡くなってしまっていたりして手続きができない)、そうした物は本を買うか図書館で読むしか方法がありません。
本の選別をするのに使える図書館

本を買うという話が出ましたが、僕自身も本は買うべきだと思っています。いい本を書いた著者はしかるべき収益を得るべきですし、情報はただではありません。そして僕自身、一度読んだくらいで内容を理解したり、覚えておきたいことを暗記できるほど頭がよくありません。かといって、現実的には気になった本を片っ端から買える余裕もありません。お金がかかりますし、スペースも取ります。売るにしても手間がかかります。
なので買うべき本かどうか自分なりに選別するのに、図書館は非常に役に立つのです。作家の佐藤優氏は、本は中盤がだらけるから真ん中あたりを開いてみてきちんと書かれている本を選ぶのが、いい本とそうでない本との違いだと言っています。「はじめに」や「おわりに」は書店で多くの人が目を通すから、ちゃんと書かれている。でも見逃される中盤部分は手抜きをしていることがあると。これは一つの基準になると思います。
僕自身は歴史や文化・風習のことを調べることが多いので、本の良し悪しを後半に重点を置いて判断しています。始めにそれまで知らなかったことや斬新な事柄が書かれているいる本は結構あるものですが、それが最後まで延々と書かれていることが少なくありません。具体例や事例を書き連ねているだけで、その根底にある文化や思想といった歴史的背景についての記述を避けている本は、ただの情報の羅列に過ぎず買って手元においておく必要は感じません。
電子書籍では試し読みができますが、大抵は始めから途中までで、しっかり書かれている部分です。中盤や後半を読んで買うべき本かどうか判断することができないので、図書館はそうした面でも利用価値があるのです。ついでに、新刊は図書館にはありませんので、書店で確認することになりますが。
膨大な本の量

そんな図書館の利用方法を書いてみましたが、図書館には想像以上の量の本があります。図書館の利用スペースにある本棚の本だけが図書館の本ではなく、保管庫にも大量の本があります。専門的な辞典や地方に特化した資料室にも、沢山の本があります。
本棚にない本も閲覧依頼をすれば書庫から持って来てくれて、借りることもできます。評判がよく過去に売れた本であれば、大きな図書館には大抵置いてあります。本棚を眺めて読みたいと思う本がないこともあるかと思いますが、そんな時はネットでおすすめの本や名著といわれる本を検索してみて、その本を図書館で借りれば、いい本を読むことができます。
まとめ
以上、図書館を利用するメリットを書いてみました。税金を払っている以上、図書館をもっと利用したいものです。毎月払っている税金が安いと思う人はいないでしょう。高い税金を払っている分、無料で利用できる場所はどんどん利用して、自分のためにしたいものです。
図書館の方も利用者が増えれば、それだけきちんと新刊や人気の本を入れるようになります。読書スペースや自習室も含めて、図書館はどんどん利用したいものです。
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