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断酒に効果的な方法。それは酒へのイメージをとことん悪くすること。

断酒記
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「なんで、お酒を止めれたんですか?」

いろいろな人に聞かれるが、答えても納得された試しがない。

だから最近では、
「気合で」とか「たまたま」とか、
「飲まなきゃやってられないことが起こらず、ラッキーだったよ」
なんて、適当なことを言って、やり過ごしている。

質問されたのも、世間話の一環だろう。
そう流している。

けれど、長年(20年くらいだろうか)、酒が好きだった自分が、禁酒できたのには、それなりの理由がある。
依存症と自覚するほどの自分が、3年も断酒が続いているのは、やはり、きちんとした理由がある。

今回は、その理由と、自分がやった方法を書いてみる。

※アルコール依存が強い方は、急な断酒で離脱症状が出ることがあります。無理に一人でやめようとせず、医療機関や専門家に相談してください。

とは言え、なぜ断酒できたのか、それが3年続いているのか。
その本質を書いても、伝わらないと思う。

冒頭のように、納得されたことがないからだ。
もちろん、自分の言語化能力が乏しいがゆえに、である。

だから、よく分からないな、と思ったら、飛ばして、方法論を読んでいただきたい。

酒をやめることができた本質

酒をやめられた要因は一つではないが、本質は、
酒を飲みたくないという気持ちが、飲みたいという気持ちに勝ったから、だと思っている。

飲みたい気持ちがあったとしても、飲みたくない気持ちの方が大きければ、自然と飲まなくなる。
自分はそんな流れで、断酒に至った。

だから、そこには、
気合だとか、我慢だとかの根性論はなく、また、努力もなかった
そう言える。

我慢なんかできるはずがない。
そんなこと、続くはずがない。
疲れるだけだ。

この話、伝わりにくいだろうが、断酒の前の自分の頭の中はこうだった。

酒をやめたい=意識
酒を飲みたい=無意識

長年の飲酒習慣で、飲むことが自分にとって心地よい状態だった。
だから、頭は、行動を、酒を飲む方向に持って行こうとする。

意識と無意識の関係は、言うまでもなく、このようなものだ。

意識が無意識に勝てるはずがない。

だから、酒をやめるには、無意識を味方を味方にすればよい。
味方にできるなら、何も戦い続ける必要はない。

酒をやめたい=無意識
酒を飲みたい=意識

この関係にすれば、頭は飲まない方向に、自然に行動をもっていく。

だから、断酒した方法は何か、と聞かれたら、
「酒を飲みたい」という無意識を、
「酒を飲みたくない」という無意識に変えたこと。

だから、これから説明する方法は、無意識を書き換える作業と言える。

本来は原因を断てばいいが、現実には難しい

本質的に言えば、酒をやめたいなら、酒を飲んでしまう原因を解決するのが一番いい。

人は何かしらの理由があって飲む。
ストレス、不安、寂しさ、暇つぶし…など。

飲まずにはやっていられない、から飲む。
ならば、その原因をなくすのが最も正しい。

仕事が原因なら仕事を変える、不安なら生活を向上させる。
実際、僕は仕事を辞めたことで一気に酒をやめやすくなった。
(これも無意識が酒をやめるためにそうしたといえるが)

ただ、現実にはこれが難しい。
仕事や環境、人間関係は簡単には変えられない。
自分自身を変えることも、言うほど容易ではない。

だからこそ、別の方法を試す必要がある。
それが、酒のイメージを悪いものに書き換える、というものだ。

「酒=嫌悪感」というセットをつくる

根本原因を変えるのは難しいから、酒の印象を変える。
酒の印象を意図的に悪くして、酒の魅力そのものを壊す。

酒を思い浮かべた時に、自然と嫌悪感が湧く状態になる。
それがゴール。

やるべきことはシンプル。
酒を見た瞬間、聞いた瞬間、頭に浮かんだ瞬間に、悪いイメージが浮かぶようにする。

酒は
自分を駄目にする
時間を奪う
お金を失くす
健康を損なう
脳を鈍らせる
脳を委縮させる
依存させる

こうした負の側面を、意識して思い浮かべる。

これは一夜でできるものではなく、少しずつ染み込ませていく作業だ。
時間がかかる。
しかし、意識すればそのうち習慣化し、効果が表れる。

アル中は、常に酒の事を考えている。
酒をやめたい人も、一日のうちに何十回・何百回と酒のことを考えている。

だから、その時にネガティブなイメージを紐づけるようにすればいい。

嫌悪感に体の苦しさ・心の苦しさを追加する

それと同時に、感情としての悪い記憶を酒と結びつける。

二日酔いの吐き気や頭痛、胃のむかつき
怠さや体の重さ
飲んでしまったという後悔
毎回同じ失敗を繰り返すことへの自己嫌悪
体調が悪いことから生まれる苛立ち
休日が潰れてしまったやりきれなさ

そうした感情や体感を思い出す。
酒のせいで失敗した場面を思い出すのもよい。

電車で寝過ごす
家で寝落ちして風を引く
二日酔いで仕事のパフォーマンスが低くなる
上司に怒られ、落ち込む
面倒事を先延ばしにする
苛々して人間関係が崩れる

これらを、すべて酒とセットにして記憶させる。

酒癖の悪い人たちの記憶も追加する

酒癖の悪い奴や酒乱と接した時の記憶をリンクするのも、効果がある。

酒を飲んでいた頃、酒で人格が変わる人を何度も見てきた。
暴力、恫喝、怒鳴り声、泣きじゃくり、躁鬱的な振る舞い…。

その目つきや声、空気の重さは強烈に記憶に残っている。
それらへの嫌悪感も鮮明に覚えている。

強烈で鮮明だから、思い出すたびに、嫌~な気持ちになる。
そうした記憶も、酒に結びつけるとよい。

自分は絶対にああなりたくない。
そういう強い反発が、断酒を大きく後押ししてくれる。

要は酒のイメージを徹底的に悪くする

酒を飲んでいるうちに人生が終わるぞ
自分もそのうち堕ちるぞ
幸せになれないぞ

そうした焦燥感や危機感も、効果的だ。

要は、酒のイメージを徹底的に悪くするとよい。
何でもいい。思い浮かぶものは何でもいい。

酒は悪友だ。ク〇ヤロウだ。
付き合っていたら人生終わるぞ。絶交しろ。

など。

酒への悪いイメージが蓄積すると、脳と体に拒否反応が出る

ネガティブなイメージが積み重なると、ある時期から本当に酒が気持ち悪いものに変わり始める。

僕自身、これは衝撃だった。
仕事柄、酒を扱う環境にいた時期がある。
そんな時、酒がズラッと並ぶ棚を見ただけで、心底気分が悪くなった。
急に頭の働きが重くなり、体が重くなり、この場にいたくないと思った。
酒になんか二度と関りたくない、と思った。

深酒をして怠い体で出勤した時や、連休が終わった後は、特にそれが強かった。

脳はイメージの蓄積で、酒を本当に嫌なものと判断する。
日々の刷り込みが効果的であることを、そうした体験で実感した。

思考習慣が変わると、脳の反応が変わる

そうしたイメージの書き換えが習慣となった頃、居酒屋の看板に「生ビール190円」と書いてあった。

以前なら「安い」「飲みたい」と思っていた。
しかし「190円もらっても飲みたくない」と思うようになった。

何でお金を払って、自分にとって良くないことをするんだ?
体に悪いし、時間がもったいない
190円もらえるなら、まだしも、自分が払うなんておかしいだろ
190円もらっても、飲む価値なんてない

そんな風に思うようになっていた。

とにかく習慣化。失敗してもいい。

そんなうまくいくか?
そんなにうまくいくはずがない。

そう思うのが自然だと思う。
酒は美味いし、飲めば楽しい。
酒なんかやめれるはずがない。
そう思うのが当然だ。

だから、時間をかけるのだ。
自分の場合は、3年だろうか。何年もかかった。
それだけ失敗したとも言える。

失敗していい。飲んでもいい。
一つだけ、飲む時に、意識的にこう思うようにすればよい。

本当はこんなの飲みたくない
うまいのは飲んでいる瞬間だけだ
明日絶対だるい。後悔する
金の無駄だよな
やめられたらもっと楽なのにな

楽しく飲まない状態になればいい。
最高の状態で最高の酒を飲まない。
あえて微妙な気持ちで飲む。

できれば、飲まないメリットも思い浮かべるとよい。

スッキリした朝
昨日酒を飲まなかったという満足感、達成感
体の軽さ、爽快感

など。

これを続けると、本当に酒が美味しくなくなる。
酒の魅力が自然に半減していく。

本心はどうでもいい。
嘘でもいい。
「嘘も100回言えば真実になる」
とにかくネガティブな言葉を脳に投げ続ける。

まずは、酒をプラスに捉えない思考習慣を作ることを目指せばよい。
それが板につけば、脳の酒への評価が下がり、やがて断酒を後押ししてくれる。

特別な才能も強い意志も要らない。
「やめたい」という願望と、地味な積み重ねだけ。

その小さな積み重ねが、結果として酒をやめられ、気づけば3年が経っていた。

そして、その3年という時間が、今後も断酒を続けるモチベーションになっていく。

飲む習慣を変える意外な効果

おまけとして、断酒に意外と効いた方法を紹介したい。
普段飲む酒を変えるのは、断酒に効果があった。

自分は長年ビールばかり飲んでいたが、値上げをきっかけに焼酎の炭酸割に変えた。
これだけで、飲酒欲求が大分薄れた。
ビールよりも美味しくないからだ。
おかげで断酒へのハードルが下がった。

酒に依存している人は毎日のルーティンがあると思う。
始めに飲むものが決まっているだろう。
飲む場所や飲むグラスも決まっているだろう。

そうしたものを変化するのもよいと思う。
安定したものを壊して、違和感や不快感を感じながら飲むことは、酒の魅力を下げてくれると思う。

自分が好きではない酒を飲む。それで我慢する。
そうしたことも、やってみるとよいのかもしれない。

終わりに

断酒してから、3年。
酒をやめた直後よりかは、幾分、自分を客観的に見れるようになっている。

今、思うのは、無意識が行動を変えた、ということ。
仕事を辞めたのは、断酒のためでもあったと、思う。
断酒するには、仕事を辞めた方がいい(体にも)と無意識が判断したからだとも言える。

自分を変えるのは難しい。
先ほど、そう書いたが、これも無意識が書き換えられれば、そうではない。

~したい、という気持ちが積み重ねられれば、ある日それが大きくなり、行動が変わる。
それには時間がかかるが、無意識を書き換えられれば、人生が変わる。

やめたい、やめたい、という気持ちが爆発して、タバコを止めた。
痩せたい、瘦せたい、という気持ちが爆発して、痩せた。

自分にはそんな体験もあるが、これは、他のことにも応用できる。

自分を変えたい、生活を変えたい、人生を変えたい。
そんな人には、やってみる価値が十分にあると思う。

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